いわき市が建設している災害公営住宅の建設現場を見てきました。
いわき市勿来地区には、4箇所災害公営住宅が建設される予定になっています。
その一つである錦町上中田地内の建設現場では基礎工事の真っ盛りで、
完成予想図も貼り出されていました。
9月後半になって災害公営住宅の受付が開始され、今まで隣組同士が一緒に
借り上げ住宅に入れなかったことで相当批判が出たこともあり、今回の受付
では、複数組の一緒の申し込みが認められています。
一方新聞では、災害公営住宅や復興公営住宅への入居希望が50%を下回って
いるとの報道があります。
現在借り上げ住宅に入っている被災者の方々は、区画整理事業や高台移転先
の新居を構えるといっても区画整理事業や社会資本の整備が終わらなければ
移転できないので、順序としてはまず災害公営住宅へ一旦引越ししてから
家を建てて移っていくことになると予想されます。
震災から親戚や知人先を転々とし避難所に入り借り上げ住宅へ移っていった
被災者の方々の身になってみれば、これ以上の引越しは避けたいと思うのは
当然だと感じます。
それでも災害公営住宅の需要は当然あります。まず、第1にこれからの
生活再建で、年齢的なものや家族がいなかったりで今更家を建てることを
考えていない方には必要な建物です。また、双葉郡の避難されている方々
にも復興公営住宅だけで需要を満たすことが出来るのかどうかの問題も
あります。特にいわき市は双葉郡と隣接しているだけに、今でもいわき
へ移住してくる双葉郡の住民が多くいます。
町外コミュニティ(仮の町)構想がなかなか具体的にならないうちに、
双葉郡の皆さんは自力で生活の場を探し、定住し始めているのも現実
です。
福島県以外では、ほとんどニュースにもならない情報ですが、津波で被災
された方々はいまでも借り上げ住宅に住んでいるのが現状です。