朝7時前に久之浜を通過した途端、金ケ沢に入る手前のトンネルから突然
混み始めました。聞いてはいたのですが、福島第一原発に作業に入る車で
渋滞が起きていました。
災害公営住宅のための基礎工事が行われています。完成予想図と工事看板が並び
先日の選挙で市長が交代したことから、名前が代わっていました。
街の中に入ってみると、被災地外では決して見ることが出来ない看板が設置して
あり、まだまだ復興の道のりは遠く長く続くことを感じさせます。
流失家屋とその基礎の解体・除染作業等です。実際に除染作業の現場がありました。
10人以上で一軒の家を除染していますが、この作業を全部の家で行うのでしょうか?
風や雨で山からの放射能が流れてきたら、再度行うのでしょうか?
実に悩ましい問題だと考えさせられました。
街の中に、元気の良い看板を見つけました。
まだ行ったことが無いのですが、浜風商店街の案内看板のようです。
「八重の桜」に出演している吉川晃司等が来たり、買い物で支援したいという
都会からのツアーバスが来て、賑わっている話を聞いたことがあります。
また、語り部の養成が行われていて、久之浜では語り部が行われるらしいと
の噂を聞いています。
一方、自分の家に犠牲になられた肉親がいる被災者の方からは、肉親は海で
亡くなったのではなく敷地の周辺で砂にまみれて亡くなっていたのに、ツアーの
人は海で亡くなったと思い込み、家の基礎や周辺を歩き回り遺体のあった場所を
踏み躙っているという話も聞いたこともあります。
被災された方々が置かれた現状とその心情は複雑で多岐に渡っています。
久之浜に限らず、それはどこの被災地でも同じように抱える問題であり、
何が良くて、何が正しいかという判断は存在しないように思えます。
震災からもうすぐ3年が経とうとしています。